お客様が声をかけやすい表情とは

ひとつ前の項目「身だしなみは無言のおもてなし」でお伝えした身だしなみと同じぐらいあなたへの第一印象に影響を与えるのが表情です。

この機会に、ご自身の表情について振り返ってみてください。

一日の仕事が終わって電車に乗って家を目指しているとき。
電車の窓に映った自分の顔の恐さに「ドキッ」としたことはありませんか?
鏡の前に立つときは無意識に一番いい顔をしているものです。
この不意に出会った自分の顔こそ、普段のOFF状態のときの表情なのです。

どれぐらい恐いのか、その度合いは顔立ちによって差が出ます。

皆さんの周りにも顔立ちが柔らかい方とキリっとした方がいらっしゃると思います。
柔らかい方はラッキーです。特に意識しなくても、恐い顔には見えませんよね。

注意が必要なのはキリっとした顔立ちの皆さん。
今までの人生で、そんなつもりはないのに「怒ってる?」と聞かれたことがある人です。

はい、私もそちらの部類に入ります。

飲食店で働いていた若かりし頃、毎日マネージャーから指導を受けていました。
「磯貝さん、顔怖いで!」と言うマネージャーの顔が恐くて余計に笑えない…


目の前にお客様がお越しになれば、自然と笑顔になれる方が多いと思います。
ただ、サービス業は接客をしていないときも360度から見られているお仕事です。

● お客様の来店に備えて待機しているとき
● 片付けなど、一人で作業をしているとき
● 部下や後輩に指導をしているとき

たまたま真顔の皆さんを見てしまったお客様はこう感じるでしょう。
笑顔とのギャップが恐い…これが本来の姿なのかな、と。

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サービス業の皆さんは場面に合わせた4つの笑顔をマスターしていただきたいです。


 
 3つの笑顔
 
  1) 一分咲きの笑顔
    ・口角が上がっていて無表情ではない
    ・一人で仕事をしているときの表情
    ・待機しているときの表情
 
  2) 五分咲きの笑顔
    ・歯を見せて笑っている
    ・お客様への初回接客のときの表情
 
  3) 八分咲きの笑顔
    ・歯を見せて楽しそうに笑っている
    ・お客様と会話をしているときの表情
 
お客様が笑顔だと認識できるポイントは口元と目元です。
口角を上げることは比較的簡単ですが、目の表情まで意識をできていますか?
 
笑っているのに何だか恐い…
これは、口元と目元の表情がつながっていないという状況です。
 
どれだけ口角が上がっていても目の表情はごまかしがきかない。

「目は口ほどに物を言う」とはごもっともな表現ですよね。


 
一度、鏡の前で表情チェックを行ってみてください。
 
022.jpg
 
このように顔の筋肉を動かしたらこう見える、と。
自分の想像よりも表情が硬かったという方も多いのではないでしょうか。
 
顔の筋肉も体の筋肉と同じ、日頃から使っていないと硬くなります。
運動不足の人が急に走ると足がつってしまった…これと同じ現象が起こります。
 
サービス業のスタッフに限らず、表情が豊かな人は魅力的ですよね。
お仕事でもプライベートでも魅力的な人を目指して、日々のトレーニングに励んでくださいね。

 

今回のテーマの表情も含めて、接遇の基礎である「接遇の五原則」というものがあります。

1.身だしなみ   「身だしなみは無言のおもてなし
2.表情      「お客様が声をかけやすい表情とは」
3.あいさつ    「あいさつはコミュニケーションの導入ツール
4.立ち居振る舞い 「あいさつの効果は表情+挨拶+お辞儀で決まる
オープンな仕草で振る舞いの質を高める
5.言葉づかい   「言葉を“使う”から“遣う”へ

お客様に快適に過ごしていただくために必要な接遇の基礎スキルのお話ですので、こちらのページも併せてご覧ください。

 

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執筆者:接遇コンサルタント 磯貝和美
接遇研修とコンサルティングを通じて、お客さまとスタッフから選ばれるお店づくりのお手伝いをしています。私が持ち続けているのは「スタッフが笑顔で働けるお店を増やしたい」という想いです。人育てなくしてお客さま満足は達成できません。私の役割は接遇のスキルを伝えることだけではなく、接遇力向上に必要な考え方を伝え、お店全体に接遇が浸透する仕組みをつくることです。本気でお店の接遇力向上をお考えのオーナー、幹部を全力でサポートします。磯貝和美のプロフィール


『ブログでは日常のなかで見つけた接遇力向上の秘訣、コンサルティング&研修の具体例などの記事を書いています!』

 

   接遇コンサルタント磯貝和美の接遇コラム

「お店全体の接遇力が高くなるとどうなるの?」
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「外部の研修も検討しているが、何を基準に選べばいい?」

お店の接遇力向上をお考えのオーナー、幹部、接客リーダーの疑問を解消すべく「お客さまからもスタッフからも選ばれるお店」をつくるためのノウハウをコラム形式でつづっています。

 

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