責任者が行うべき電話応対スキル向上への取り組み
お客さまと接する方法としては、対面応対、電話応対、メールや手紙などの文書応対があります。 目の前にいらっしゃるお客さまに接する対面応対にばかり意識が向きがちですが、顔の見えない電話応対、顔も見えず声も聞こえない文書応対に対して、お店としてどれだけ意識を向けているかによってお客さまの満足度に大きな差が出るのです。あなたのお店では電話応対、文書応対に関する教育やルール作りを行っていますか? 接遇教育を始めるにあたって、対面応対と同じようにこの2つの応対についても見直してみてはいかがでしょうか。 ここでは、責任者が行うべき電話応対スキル向上への取り組みについてお話をしていきます。 |
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現状の電話応対スキルを把握する |
今までにスタッフの電話応対を聴いたことがありますか? 通話を録音できる環境にあるお店は録音した方がスタッフとお客さまの両方の声を確認できるので現状が明確になります。 録音したデータを聴いてみると、一人ひとりのスタッフの現状のスキルが分かるとともにお店全体の課題も明確になりますし、マニュアルを制作するときのヒントも見つかるはずです。 そして、この録音データはスタッフの電話応対スキルの向上に非常に役立ちます。 この気づきこそ、電話応対スキルの向上の近道なのです。 |
電話応対の心構えと基本スキルの教育を行う |
スタッフの電話応対を聴くことで、お店の課題やスタッフたちの現状を把握できたと思います。 あなたのお店にはどのような電話がかかってきていますか? これらは全てお客さまとお店の最初の接点。 電話応対の重要性が理解できていないと、目の前にお客さまがいらっしゃると絶対にやらないことをやってしまうのです。 もちろんこれも上から順番。 電話応対の心構えと基本スキルに関しては、接遇の豆知識「スタッフの電話応対が店舗の印象を左右する」でご説明しています。 |
電話応対のスキルを統一するための仕組みを作る |
電話応対の心構えと基本スキルの教育と並行して、どのスタッフが電話に出ても同じ品質の応対ができるような仕組み(マニュアル)を作っていきましょう。 マニュアルとは木に例えると幹、応用スキルは枝葉の部分です。 幹がしっかり育っていないところに枝葉ばかり伸ばしていったらどうなるでしょうか。 お店として望ましい応対(正解)が分からないと、スタッフたちも成長しようがありません。 電話の取次ぎ方法は、接遇の豆知識「こんなとき何て言う?電話を取り次ぐとき」、予約電話の受け方は、接遇の豆知識「こんなとき何て言う?予約を受けるとき」を参考になさってください。 マニュアルと一緒にQA集も作られることをお勧めします。 まずは、今までにお客さまから受けた質問をベースに作成しておいて、スタッフに協力をしてもらってどんどん更新していきましょう。 |
まとめ |
お店の電話応対スキルを向上させるためには、以下の項目を一つずつ進めていきましょう。
3の仕組みづくりまで進んだ後は、定期的に1の現状把握を行いましょう。 スタッフ全員の意識の変化、スキルの習得までは時間がかかるものです。 電話応対に限らず、接遇教育はトップが率先して継続して取り組んでいく必要があります。 |
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執筆者:接遇コンサルタント 磯貝和美 |
接遇研修とコンサルティングを通じて、お客さまとスタッフから選ばれるお店づくりのお手伝いをしています。私が持ち続けているのは「スタッフが笑顔で働けるお店を増やしたい」という想いです。人育てなくしてお客さま満足は達成できません。私の役割は接遇のスキルを伝えることだけではなく、接遇力向上に必要な考え方を伝え、お店全体に接遇が浸透する仕組みをつくることです。本気でお店の接遇力向上をお考えのオーナー、幹部を全力でサポートします。磯貝和美のプロフィール 『日常のなかで見つけた接遇力向上の秘訣、コンサルティング&研修の具体例などの記事を書いています!』 |
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